海外不動産への投資を検討する際、気になるのが「利回り」です。
日本国内の不動産と比べて、海外不動産は利回りが高いとしばしば言われますが、それにはどんな理由があるのでしょうか。
本記事では、海外不動産投資の利回りについてと、高い収益を得るためにチェックすべきポイントを解説します。
海外不動産投資の利回りが高くなりやすい理由

海外不動産の利回りが日本より高めだとされるのは、主に次のような理由が挙げられます。
- 不動産価格が相対的に安い国・地域が多い
- 人口増加・経済成長による賃貸需要が高い
- 日本より賃貸利回りを重視する市場構造になっている
それでは、それぞれの理由について以下から詳しく見ていきましょう。
不動産価格が相対的に安い国・地域が多い
海外、特に新興国や発展途上国では、日本と比べて土地価格や建築コスト、人件費が低い傾向があります。
そのため、同じ規模・条件の物件でも取得価格を抑えやすく、初期投資額が小さく済むケースが少なくありません。
購入価格が低く抑えられる分、家賃収入との比率で見た利回りは自然と高くなりやすいのです。
一方で、都市部への人口集中や外資系企業の進出、駐在員や富裕層による賃貸需要がある地域では、賃料水準が一定以上に保たれています。
結果として「購入価格は安いが、家賃はそれなりに取れる」という状況が生まれ、表面利回り・実質利回りともに高くなりやすい構造となっています。
たとえば、カンボジアでは、エリアや物件タイプによっては賃貸利回りが7%前後とされるケースもあり、日本国内の一般的な水準(物件条件により異なる)と比べて高めに見えることがあります。
このように不動産価格の安さと賃料需要の組み合わせが、高い利回りを生む要因となっています。
人口増加・経済成長による賃貸需要が高い
海外不動産投資で注目される国の多くは、人口が増加しており、若年層の割合が高く、なおかつ経済成長率も高いという共通点があります。
こうした国では、持ち家よりも賃貸住宅を選ぶ人が多く、特に都市部では住宅不足が慢性化しやすい傾向。
若く成長する人口によって新規の世帯や都市への流入が続き、自ら住宅を購入するよりまずは賃貸を選ぶ層も厚いため、賃貸マーケットの需要は高いといえます。
そのため、空室リスクが低く、賃料も下落しにくい環境が整っており、安定した家賃収入を確保しやすい点が特徴です。
クアラルンプール中心部はビジネス需要と観光需要が重なりやすく、ショート・ターム・レンタル前提の運用が有利になりやすいエリアです。
当社で紹介する物件も、長期賃貸だけでなくショート・ターム・レンタルを想定した運用設計を前提に検討できるため、空室面の不安を抑えた計画を立てやすくなります。
たとえば、インドネシアでは、都市部ジャカルタの想定表面利回りが平均7〜9%程度と報告されており、経済成長と人口増に支えられた強い賃貸需要を反映しています。
日本のように人口減少局面にある国では賃貸ニーズ自体が先細りになりがちです。
新興国では需要の裾野が広いため、投資物件も高い稼働率を維持しやすく、結果として日本に比べて利回りが高くなりやすいといえます。
日本より賃貸利回りを重視する市場構造になっている
日本の不動産市場では、資産保全や安定運用といった目的で不動産を購入するケースも多く、高い利回りが絶対条件になりにくい市場構造になっています。
その結果、賃貸利回りが低くても取引が成立する状況が一般的です。
一方、海外では「不動産投資=利回り重視」という考え方があり、キャピタルゲイン(値上がり益)よりもインカムゲイン(賃貸収入)を重視する投資家が多い国もあります。
そのため、物件価格自体が当初から高利回りを前提として設定されているケースが多く、結果として日本よりも高い利回りが期待できる物件が多くなっています。
たとえば、経済が成熟したアメリカやイギリスでも、一般的な住宅賃貸の利回りは5〜7%程度で推移していると考えられており、日本の水準より高めです。
このように各国の投資家マインドや市場背景の違いが、利回り水準の差となって現れているのです。
海外不動産投資の利回りの傾向

海外不動産投資における利回りは、投資先の国の性質によっておおまかに傾向が分かれます。
ここでは代表的な分類として、以下それぞれの特徴を解説します。
- 先進国
- 新興国
それでは、詳しく見ていきましょう。
先進国
先進国の不動産市場は、経済や法制度、金融システムが成熟しており、不動産取引の透明性が高い点が特徴です。
なかでもアメリカは、不動産取引のルールや権利関係が明確で、外国人投資家でも比較的安心して投資しやすい市場として知られています。
一方で、物件価格はすでに高水準にあることが多く、賃貸利回りは低めになることも。
アメリカ不動産の魅力は、賃貸需要の安定性と空室リスクの低さにあります。
アメリカでは賃貸住宅に住む人口の割合が高く、都市部を中心に賃貸需要が底堅い状況が続いています。
特にニューヨーク、ロサンゼルス、シアトル、ダラスなどの大都市圏では、人口流入や雇用創出が継続しており、入居率は高水準で推移している傾向です。
このように借り手が付きやすい市場環境があるため、表面的な利回りがそれほど高くなくても、長期的に安定したインカムゲインを得やすいのが先進国の魅力といえます。
新興国
新興国の不動産市場は、人口増加や経済成長を背景に住宅需要が拡大しているケースが多く、先進国に比べて高い利回りを期待しやすい点が特徴です。
土地価格や建築コストが比較的低いため物件価格が抑えられやすく、家賃とのバランスから表面利回りが高くなりやすい傾向があります。
一方で、法制度や不動産市場が発展途上である国も多く、政治リスクや為替リスク、物件管理体制の差などには注意が必要です。
たとえば、カンボジアでは外国人は土地を直接所有できず区分所有(コンドミニアム)のみ可能だったりするなど、国によって権利関係のルールが異なります。
3. 所有権
外国人(自然人または法人)による土地所有は禁じられています。憲法は、「すべての人は、個人または団体を問わず、所有権を有する。クメール法人およびクメール国籍を有する国民のみが土地所有権を有する(第44条)」と規定しています。
(原文)
3. OwnershipIt is prohibited for any foreigner, either a natural person or legal entity, to own land. The Constitution stipulates that “All persons, individually or collectively, shall have the right to ownership. Only Khmer legal entities and citizens of Khmer nationality shall have the right to own land (Article 44)”.
引用元: カンボジア開発評議会「土地」
また、景気や政策の変動で外国人投資の規制が変わる可能性や、通貨価値が変動するリスクも考慮すべきです。
高い収益性を狙える一方で、リスク管理が重要となるのが新興国の投資先です。
ここからは、次の国を具体例とした利回り事情について詳しく解説します。
- マレーシアへの不動産投資における利回り
- カンボジアへの不動産投資における利回り
- インドネシアへの不動産投資における利回り
以下から、それぞれ詳しく見ていきましょう。
マレーシアへの不動産投資における利回り
マレーシアの不動産については、表面利回り自体は極端に高い数値となる物件ばかりではありません。
ただし、マレーシアは法制度や管理体制が整っており、賃貸市場も成熟しているため実質利回り(ネット利回り)が読みやすいのが特徴です。
空室期間が短く、管理コストも比較的安定していることから、表面利回りと実質利回りの差が開いてしまうリスクが小さく、堅実な運用が期待できます。
そのため、短期的に値上がり益を狙うというより、長期保有を前提とした安定収益狙いの投資に向いているといえます。
また、マレーシアは経済規模が大きく政治的にも安定しているため、為替リスクやカントリーリスクが比較的低い点も安心材料です。
英語が通用し、外国人投資家にとって手続き面のハードルも低いことから、日本人にも人気の投資先です。
なお、「K-innovate」では、マレーシアの首都クアラルンプール(KL)やシンガポール国境に近いジョホールバルを中心に優良物件を紹介しています。
マレーシアは独立後から平均4〜6%前後の経済成長を続けてきたとされ、経済や政治、治安が比較的安定している点も評価されています。
さらに、2020年代中の高所得国入りが見込まれるともいわれ、長期目線の投資先として検討されやすい国です。
こうした地域は都市開発が進み賃貸需要も高いため、日本人投資家にとっても魅力的な投資エリアといえます。
マレーシア不動産の利回りについてさらに詳しくは、マレーシア不動産投資の利回りを徹底解説!投資の見極め方も紹介もあわせてご覧ください。
カンボジアへの不動産投資における利回り
カンボジアでは、不動産の物件価格が低いこともあり、表面利回りは高く見えるケースが少なくありません。
一方で、賃貸需要の変動や物件管理の影響により、実質利回りが変わる可能性がある点には注意が必要です。
思ったように入居者が付かず空室が続いてしまえば、表面上どれだけ高利回りでも実際の収益は目減りしてしまいます。
また、新興国ゆえに物件管理の品質や賃借人との契約履行など運用面の不確実性も高く、利回りの振れ幅が大きい市場といえます。
カンボジアは通貨面では米ドルが広く流通し不動産取引も米ドル建てが多いなど、為替リスクが小さいのが利点です。
「K-innovate」ではこうしたカンボジアの成長市場に着目し、首都プノンペンの物件を多数紹介しています。
市場動向に詳しいプロの目線で物件選定や条件交渉を行っているため、カンボジアでの高利回り投資に挑戦したい方は専門家のサポートを受けてみましょう。
カンボジア不動産の利回りについてさらに詳しくは、カンボジアの不動産は利回りが高い?相場や投資の注意点も解説もあわせてご覧ください。
インドネシアへの不動産投資における利回り
インドネシアでは観光需要を取り込むことで、高い収益を狙える可能性があります。
ただし、観光客の増減や季節要因の影響を受けやすく、稼働率が落ちると収入も連動して下がりやすい点には注意が必要です。
このように、インドネシアの不動産投資は「安定性」よりも、運用次第で利回りが変わりやすいのが特徴といえます。
運用成績は、物件のターゲットに合った運営体制によって左右されます。
K-innovateでは現地の管理体制についてもご案内し、想定する運用形態に合う形で進められるよう整理してお伝えします。
K-innovateは、バリ島やロンボク島などのインドネシア有数の観光地にある物件も紹介しています。
現地事情に詳しいスタッフが、運用面も含めてアドバイスいたします。
高収益ポテンシャルを追求したい方はぜひ相談してみてください。
海外不動産投資で大切な利回りの考え方

海外不動産投資では、「利回り」という言葉一つを取っても、その算出方法や意味合いを正しく理解することが重要です。
ここでは利回りに関する基礎知識として、以下の2種類の利回り指標について押さえましょう。
- 物件価格に対する収益性を表す表面利回り
- コストを考慮に入れた実質利回り
それでは、それぞれの利回り指標について解説します。
物件価格に対する収益性を表す表面利回り
表面利回りは、年間家賃収入を物件購入価格で割ったシンプルな指標です。
たとえば、2,000万円で購入した物件から年間200万円の家賃収入が得られる場合、表面利回りは10%となります。
ただし、表面利回りには物件の運用にかかるコストが一切考慮されていません。
そのため、表面利回りはあくまで「満室想定かつ費用ゼロ」の理想状態の数字である点に注意が必要です。
現実には管理費や固定資産税、保険料、修繕費、場合によっては空室期間も発生します。
表面利回りは、実質利回りと合わせて判断することが大切です。
コストを考慮に入れた実質利回り
実質利回りは、管理費や修繕費、税金、物件管理会社に支払う手数料など、物件運用にかかるランニングコストや取得時の諸費用を差し引いて算出される利回りです。
具体的には、表面利回りから物件保有に必要なすべての支出(年間ベース)を引き算して求められます。
たとえば、表面利回りが10%の物件でも、各種コストを差し引いた結果、実質利回りは7%程度に落ち着くということも珍しくありません。
この実質利回りを把握しておくことで、表面利回りだけでは見えない「手元に残る利益」をより正確に判断できます。
海外不動産投資で高い利回りを得るためにチェックすべきポイント

海外不動産投資で高い利回りを得るために事前にチェックすべきポイントをまとめます。
利回りの数字に惑わされず、以下の点を確認しながら投資判断を行いましょう。
- 表面利回りと実質利回りの乖離がないか確認する
- 国・都市・物件のタイプ別に利回りを比較する
- 為替変動を織り込んだ判断をする
では、それぞれのポイントについて、ここからもう少し詳しく解説します。
表面利回りと実質利回りの乖離がないか確認する
リスクを抑えるうえで、表面利回りと実質利回りの差がどの程度あるのか確認することが不可欠です。
表面利回りが高く見えても、実際に管理費や税金、空室期間などのコストを差し引くと、手取りベースでは大きく下がるケースがあります。
たとえば、表面利回り10%とされる物件でも、運用コストを反映すると実質的には5%程度しか残らない場合もあります。
両者の差がある場合は、稼働率や費用の見積もりが楽観的に設定されていないか、収支計画を見直すことが必要です。
初めて海外物件を購入する場合、自分で適正な数値を判断するのは難しいかもしれません。
そうした時は、K-innovateの担当者が前提条件を整理したうえで収支イメージを一緒に確認し、検討材料がそろう形でご案内します。
K-innovateでも個別相談で物件ごとの収益計画を一緒に確認しながら検討するお手伝いをしているので、表面と実質のギャップが不安な方は活用を検討してみてください。
国・都市・物件のタイプ別に利回りを比較する
利回りは国による違いのほか、都市や物件タイプによっても異なるため、横断的に比較する視点も重要です。
単一物件の利回り数値だけで判断せず、その数字がそのマーケット全体で見て高いのか低いのかを捉えましょう。
たとえば、同じ国でも、首都の都心部にある高級コンドミニアムと地方都市の中級アパートでは、価格帯や需要層が異なるため利回り水準も変わります。
また、新築物件より中古物件の方が割安な分利回りが高く出る傾向があります。
このように、国・都市・物件タイプごとの相場観を把握し、自分の投資対象がどのポジションにあるのかを比較検討することが大切です。
もし検討中の物件利回りが周辺相場と比べて極端に高い場合、その理由(立地条件か、リスク要因の有無など)を分析しましょう。
逆に低すぎる場合も、他の候補物件や別の市場と比較して、より良い選択肢がないか検討してみるべきです。
為替変動を織り込んだ判断をする
海外不動産投資では、現地通貨建ての利回りだけでなく、為替変動による影響も織り込んで判断する必要があります。
仮に現地通貨ベースで高い利回りが得られても、為替相場の変動によっては日本円換算の収益が目減りする可能性があるからです。
たとえば、新興国の通貨は年によっては「対円で2桁%動くこと」も珍しくありません。
逆に、為替が有利に動けば想定以上の利益になることもあります。
為替の影響は投資収益に反映される要因の一つです。
円転のタイミングで損益が確定する点も踏まえ、長期目線で検討することが重要になります。
通貨ごとの金利動向にも注意が必要です。
各国の通貨特性を理解し、為替変動で利回りが大きくぶれないような資金計画を立てることが、海外投資成功のポイントです。
利回りを正しく理解して海外不動産投資の判断をしよう

海外不動産投資において、利回りは重要な判断軸であることに違いありません。
しかし、数字の高さだけで判断するのはリスクがあります。
表面利回りと実質利回りの区別や、国や物件タイプによる相場の違い、そして為替の影響まで含めて総合的に判断することが、後悔しない海外不動産投資につながります。
利回りを正しく理解し、自身のリスク許容度や投資目的に照らしてバランスの取れた判断を心がけましょう。
「K-innovate」では、東南アジアを中心とした成長国の優良物件情報をメールマガジンにて配信しています。
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ぜひ専門家の知見も活用しながら、利回りを正しく理解して賢い海外不動産投資の一歩を踏み出しましょう。



